【考察】アクネ菌とグリセリンフリー : なぜニキビが治るのか

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アクネ菌 ニキビ グリ セリン フリー


こんにちは

急性胃腸炎で瀕死です

『にごう』です

 

早速ですが,みなさんは

「グリセリンフリー」ってご存知ですか?

 

多くのスキンケア用品や化粧品に含まれる

保湿成分「グリセリン」を

避けることでニキビや

毛穴の開き,赤みの改善を

目指すものです

 

私もTwitterでこの考え方を知り,

10日ほど前から始めたのですが・・・

肌の治安が劇的に改善してきています!

 

ビギナーズラックの可能性も

捨てきれないので,

経過はもう1ヶ月みていきたいと

思っているのですが,

ひたすら感動してます!

 

さて,そんなグリセリンフリー

こちらのサティス製薬さんが行った研究結果を根拠にしているそうです

 

要約すると・・・

「アクネ菌の保湿剤に対する資化性」を

複数の保湿剤で調べた結果,

グリセリンは通常の4倍の資化性を示したというものです。

 

よくわかんないね?

グリセリンは他の保湿成分よりも『4倍』もアクネ菌のえさになりやすいから,アクネ菌がそれだけ いっぱい増えちゃうってこと!

美味しいえさなんだね!

そう!

でも,なんでそんなに美味しいのかな?

・・・。

 

・・・そうなんです。

いろいろ論文を検索してみたのですが,全くヒットせず!

 

唯一みつかった中国語のページは

規制で見れず笑

 

 

「なぜグリセリンはアクネ菌の餌になりやすいのか?」

という重要なところは分からなかったんです

 

これじゃ3歳からずっと

なぜなに期を抜け出せてない

わたしは納得できんよ!

 

ということで,

自力で考えてみました!

 

※あくまで個人の考察です

 

 

 

【考察】グリセリンフリーでなぜニキビが治るのか

アクネ菌はどうやって増えるのか?

 

「ニキビ菌」とも呼ばれるアクネ菌は,

正式名称を「プロピオニバクテリウム・アクネス」という

普段から肌に住み着いている常在菌です。

 

実はアクネ菌は

肌のphを弱酸性に保って

その他の病原菌の繁殖を抑えてくれています!

 

悪いイメージがぬぐえないアクネ菌ですが,

お肌の健康に欠かせない菌なんです

 

しかし,逆にこのアクネ菌が毛穴のなかで

増殖してしまうとニキビができる原因になってしまいます。

 

では,このアクネ菌はどうやって増えるのか?

 

これはご存知の通り,

『皮脂』というえさを食べることで増殖します

 

正確には,皮脂成分中の

「トリグリセリド」をえさとしています。

 

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皮脂成分の25%をしめる中性脂肪です。 

 

アクネ菌はこのトリグリセリドを分解酵素(リパーゼ)によって

グリセリンと遊離脂肪酸に分解しています。

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なので,トリグリセリドが多くなると

アクネ菌も元気になって増殖しやすくなります。

 

アクネ菌がたくさん増えただけなら,

大丈夫なのですが・・・

 

皮脂分泌が多く, 角質が厚くなり,

毛穴が狭くなったところで

アクネ菌が増えるとニキビができてしまいます

 

さて,ここまで確認できたら

次は本題にいきます!

 

グリセリンフリーでニキビが治りやすくなる理由

 

では,なぜグリセリンフリーでニキビが治りやすくなるのか?

 

実はニキビのえさであるトリグリセリドは

1分子のグリセリンと3分子の脂肪酸がエステル結合したものです。

 

なんかよく分かんないよ・・・!

さっきの図でみてみようか

 

アクネ菌とグリセリンフリー

グリセリン「くま」1匹と...脂肪酸「犬・うさぎ・ねこ」3匹いれば,バンド『トリグリセリド』を結成できるメンバーが揃うってこと!

メンバーがそろうだけ?まだ結成しないの?

そう!実はメンバーが揃うだけじゃバンドは組めない。

なんで?

それは,ちゃんと説明するね

 

 

✓ バンド結成にはエステル結合が必要

 

グリセリンと脂肪酸が結合して

トリグリセリドになるためには,

エステル結合が必要です

 

この「エステル結合」というのは・・・

アルコールと酸がH2Oを遊離する脱水縮合のことです。

 

この場合,グリセリンがアルコールで脂肪酸が酸にあたります。 

 

 

この2つを集めて,水分子をぬくと・・・

トリグリセリドになります

 

4匹のメンバー集めて,水を絞ればバンドが組めるんだね!

・・・まあ,そういうことかな

 

 そして,皮膚の表面上において

水分が抜ける原因としては...

「乾燥した環境のために水分蒸散が多い」

「皮膚の保水力が低い」

などが考えられます。

 

このような水分が抜けやすい

皮膚環境において

外部からグリセリンを供給することで,

トリグリセリドの合成が進み,

アクネ菌が増殖しやすい環境をつくっていると考えられます。

 

 

 

それに加えて,もともと皮脂分泌の多い

脂性肌の方は・・・

皮膚の遊離脂肪酸の絶対量が多い,

すなわち,外部供給のグリセリンと

結合できる脂肪酸の量が多く,

特にこの影響を受けやすいと考えられます。

 

 

なので,この外部グリセリンの供給をなくす

グリセリンフリーをすることで

ニキビが治りやすく,できにくくなる

と考えられます。

 

 

①脱水縮合がおこりやすい

 皮膚環境であること

②皮脂分泌の多い脂性肌であること

 

この2つの条件が揃っていて

ニキビに悩んでいる方は

グリセリンフリーを試してみる

価値があるのではと思います。

 

最後かけあしになってしまいましたが,体力のある時にまた分かりやすくしておきます...

 

参考

化粧品用語集 | ライブラリー | 日本化粧品技術者会 SCCJ

ニキビ | ヘルスケア情報 | 薬と健康を見つめる製薬会社 佐藤製薬株式会社

トリアシルグリセロール - Wikipedia

エステル結合の示性式と構造式とエステルの加水分解

皮脂の成分とは | 素肌のカガク

皮膚と科学 -内と外の境界-